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隔世の感
20261005 vol.93 10WILL代表 丹原  毎週月曜日中にブログを


9月30日の日経新聞の一面に、PPIH(ドン・キホーテ)がトイザらスを買収というタイトルが大きく踊っていました。本国アメリカのトイザらスは、

2017年にネット通販のアマゾンの影響をもろに受けて経営破綻。日本のトイザらスは、アジアのトイザらスとしてビジネスを継続していたのですが、

ここ数年少子化の影響と、おもちゃやゲームを家電量販店にお客を奪われたこともあり、赤字続きでついに事業売却との報道。私にすると隔世の感が

あります… 

約20年前に、会社が、社内で初のベビー専門小売業の営業部隊を新設して私を管理者として課長に任命。各営業部隊にあるベビー関連の問屋や小売業

をまとめ、営業することになりました。他の部隊のH部長からは、その部隊のベビー専門店が今期よりかなり売上ダウンがわかっていたので、「お前も

管理者になったばかりで可哀そうやな…」と言われたりもしました。でも本当に驚いたのは、部下になったこのトイザらス、しまむらの担当者から、

今期売上がなくなりますという報告…(以前、ブログで書いたかもしれませんね)足して年間売上2,000千万円強が、吹っ飛ぶというのです。H部長の

話とこれとで、スタートからピンチか⁈と思うと、逆に人生面白いやん!と、変に開き直る自分がいて頭がフル回転して、まるで難解なパズルを解く

ような感覚に襲われました。たぶん、当時(今も)映画の主人公のような気分で毎日生きていたので、こういった難問が飛び込んでくると、神様は、

試してるな?と感じて、じゃあこれを受けて立ち、上手くいけばめちゃくちゃ面白いよなーなんて!そう思っていました。ブログを読んでくれている

人にはばれていますが、私の人生観はどこか自分のことも他人事なんです。夢の世界にいるみたいで、よく人は平穏無事を望まれますが、私はピンチ

(人が亡くなる辛いことではなく)がやってくると、チャンスに変える手立てを考えて行動することに、心揺れ動かされるのです。そして、そのピン

チを乗り越えた後に、成長している自分を感じるからです。だから、実は平穏無事はつまらないし、一皮むけた自分には出会えないと思います。

この時も、最初私の取ろうとした策は部長、他の課の先輩課長の猛反対にあいました。売上を落とす彼を一番売上の大きな得意先を担当させて、その

売上がなくなるトイザらス、しまむらを私がプレイングマネージャーとして、売上を立て直すとう策です。結局、一番売上の大きな得意先も私が一緒

にみますと言って押し通しました。勝算は、モノづくり部隊の課長が、私の大学のクラブの先輩だったから、両輪で取り掛かればなんとか上手くい

く、助けてもらえると踏んでいたからです。この先輩のモノづくりは、社内でも指折りで優秀な方だったので、得意先のソリューション(問題解決)

となる営業をすれば、それに合わせたモノを作る対応で、マーケットをコントロールできると考えていたからです。

さて、営業に力を入れて立ち直らせるということで、早速トイザらスに乗り込んでみると、これが凄い女性バイヤーで要は前任の営業マンが対応が出

来ず、売上が(契約分が終了したら)なくなるということの意味がわかりました。小さなミスも許さないバイヤーで、ミスをすると烈火のごとく怒鳴

られるので、前任者はチジミ上がり売り込むどころではなかったみたいです。そこでまずは、いつもの孫氏の兵法よろしくで”敵(相手)を知り、己

(自分)を知れば、百戦危うからず(万事上手くいく)”で、早速、情報収集。店頭の状況を、店舗の売り場関係の人たちに聞き込みをはじめ、ライバ

ル会社の営業マンにも、現場の情報以外にもバイヤーの情報も根掘り葉掘り聴き出す戦術。そうして色々なことがわかってきました。例えばバイヤー

は、大のスヌーピー好きで、本場アメリカでの大きなイベントがあると、渡米するほどの大ファン!実は、当社はスヌーピーのベビー商品のライセン

ス契約を交わしていたので、現場のマーケティングの情報と業界のマーケットの情報から、トイザらス様が展開するべき製品の企画を立案して、プレ

ゼンテーション。バイヤーも思い入れのあるキャラクターなので、かなりの知識をお持ちなので、何度も企画を再考するべくミーティングを実施。そ

してなんとか、売り場に導入。そこから、プライスゾーンを組み立て提案。何とか売り上げを確保できました。そこからバイヤーも変わり、ある事が

きっかけで飛躍することに…バイヤーの仕入れた実際の在庫と仕入金額に誤差が数十万と発生して、先方の仕入れ金額順にヘルプの依頼を出されたの

ですが、これが当社よりも売り上げの多い三社にことごとく断られて、四面楚歌の状態となり、ついに最後で弊社へと連絡が入りました。「あのー仕入

れ規模からして、無理は百も承知ですが、協力してもらうことは出来ないでしょうか?」と!「(本当は他社からすでに聴いて知っていましたが)いく

らですか?」と訊くと、躊躇しながら恐る恐る金額を提示。私は、「わかりました。」と二つ返事。バイヤーはまさかの返事で、ビックリ!「え!?大

丈夫なんですか?上司に相談しなくても?」「困ってるんですよね!何とかしますそれで○○バイヤーが助かるなら!」と。これが結果、効きました。

ターニングポイントとなりました。これからバイヤーの信用を勝ち取り、売上はうなぎ登り。2,000千万円なくなるどうこと言っていたのが、数年後に

は約3億円に跳ね上がりました。そして”モノからコトへ”価値を訴求する売り方に舵を切り、大きく利益率も向上させることにも成功しました。赤ち

ゃんの眠りを大学や医学に産学協同・連携で、店頭(消費者)に【赤ちゃんの眠りの大切さ】を、全国を行脚して刷り込む活動を、私を含む6人の営

業チームで慣行。約3~5年で、日本のマーケットでNO.1を達成することが出来ました。これが、私の営業としての誇れる実績です。

その当時は、日本の出生数も落ちてきたとはいえ約130万人でしたが、現在(2025年)は、約67万人と約半分にまで落ち込みました。あの当時は、

赤ちゃん本舗で、「人生で一番幸せなお買い物」というキャッチコピーが流れていましたが、一番の幸せは半減してしまった?

隔世の感…世の中の変容で、ちょっと過去を思い出してしまいました。