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「真理を探究することが人生を変える—ある講演会での感動の瞬間」
10WILLの丹原です。

前回、「真理を探究する」ことが、人生のすべてであり、この世に生きる意味であることを、

ある講演会で教わったというところで終わりました。

今回は、それについてお話をしたいと思います。

あれは、まだ私が30代でメーカーの営業をしている頃のお話ですが、知り合いになった保険会社の管理職の方が、

面白い講演会があるので一緒に行きませんかと、お声を掛けてくださりました。

その講演会は、ネットワーク「地球村」代表の高木善之さん(元パナソニックで社長秘書)の講話でした。

その時、初めて人のお話を聴いて涙が自然にこぼれる体験をしました。

「なんて自分は小っちゃい人間なんだと、生きていることにまで考えさせられるほどの影響を受けました。

どんな講話かと言いますと(約25年以上前の記憶なので、かなり私自身の解釈となりますことをお許しください)、

人類の発展がこの地球を段々と

住みにくい世界にしていっている、地球は人類共通の乗り物であり、

もっと大切に扱うべきなのに、人類の欲望で汚されていっている。

このままでは地球がもたないという考えでした。

そこに、高木さんが当時働かれていた松下電器産業(現パナソニック)が、

当時冷蔵庫の国内販売で力があったわけですが、

冷蔵庫からフロンガス(オゾン層に悪影響を及ぼす)が排出されるということで、

何とか撤廃できないかということで調べると、開発は出来ても「果たして市場に受け入れられるのか?(売れるのか?)」。

そこで、高木さんは当時社長秘書をされていたので、社長に進言いたしました。

かなり勇気のあることだと思いますが、地球を守りたいという本気の思いが伝わってきました。

高木さんに進言されて社長曰く、

「そうか地球に悪影響か…で、そのフロンガス撤廃の冷蔵庫にしていくのに、どれくらいのお金が必要になるんや?」

と聴かれて「100億です!」と答えられたそうです。

「たった100億で地球に良い影響が与えられるのか?」と驚かれたそうです。

このご発言からも、パナソニックという会社が素晴らしい会社であると心打たれました。

そしてその後、社長が

「100億といっても、社員が汗水流して稼いだお金。

お前は簡単に言うが、会社を預かる経営者の気持ちがわかるか?」と

言われて、「それなら、経営とは何か?を一度考えてみろ。1か月後に答えを聴く」と言われたそうです。

それから高木さんは、必死になって1か月間それを書物などあらゆることから調べて熟考されたそうです。

そして約束の1か月が過ぎ、社長から質問されたそうです。

その高木さんの答えが、「経営とは真理を探究することです。」と答えたそうです。

それを聴かれた社長が、「そうか…真理を探究することか…よう、考えたな」と、

その言葉を噛みしめておられたそうです。

そして「わかった。進めなはれ!」とおっしゃったそうです。

それが【Nの計画】とフロンガス撤廃冷蔵庫の企画です。(覚えておられる方もおられるのでは?)

その冷蔵庫は大ヒットしました!

地球を守りたいという一つの思いがカタチになった瞬間です。

そのお話を聴いた時に涙が止まりませんでした。

自分はなんて小っちゃい【働き方】【生き方】をしていたんだろうと恥ずかしさを覚えました。

当然、周りの方も大勢泣かれておられました。

ただ、恥ずかしいですが、その時の高木さんの「真理を探究すること」の意味は正直わかっておりませんでした(汗)

保険会社の管理職の方(かなりの役職の高い方)は、

まだ若輩者の私に「人生観を持って生きろ」ということを伝えたかったんだろうなということは

わかりました。本当に人の出会いには感謝しかありません。

今でもお付き合いがあります。有難いことです。

そして約25年、60歳を前にして、やっと「真理を探究する」ことの意味がわかりました。

それは、何事においても探究する心根で、仕事に取り組むということです。

そのためには、「自分の強み」を知って、

生涯その能力を活かして徹底的に仕事に取り組むということです。

それがこの世に生まれてきた役目なので。