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「キャリア相談」の意義
20250602 vol.23 10WILL代表 丹原 今年は、毎週月曜日にブログを掲載して参ります。
自身もそうだったが、「転機」を迎える時に、他人(ヒト)に相談せずに、せいぜい出来ても社内の上司か先輩か同僚?もしくは、友達?止まり…
そもそも「キャリアを相談」するという概念がないもので、ついつい独りで考えてしまう。
私の「転機」は、約31年勤めていた会社が、兄弟会社三社が合併するということで転職を決意し、「転機」を迎えた。5年前の話です。
どう考えても、将来に居場所がない…活躍できると思わない!いや、もうしたいと思えない自分がそこにあった。
そんな時に、妻が化粧品のセールスをしていて会社の研修があり、その講師としてキャリアコンサルタントと名乗る女性が登壇され、聴講していると
「この資格、主人にぴったり!」と感じて、私に勧めてきたのがはじまり。
それまでは、「眠り(快眠)」関係の病院の先生や大学の教授などと産学協同でお付き合いがあり、それをもとに商品開発、そして得意先の方に北海
道から沖縄まで、「眠りについてコトからモノへ」の説明で飛び回っていました。それがきっかけで退職する決心をつけたのですが、ところが独りで
考えて行動しているので、遠回りすることが多く茨のスタートでした。
要は、就職できない、決まらない日々。約50社応募するも、営業中心のサラリーマン人生だったので、キャリアコンサルタントはどちらかというと、
人事・労務関係の仕事で、私は畑違いの経験のないオッサン扱いでした。だから面接すら辿り着けず。確かに50社近く不採用を経験すると、ポジティ
ブマンも自信喪失、
結局、書類の書き方を変えたことによって、げっき的に上手く行き始めました。
それが私の「転機」の原点です。
だから、しっかりと人の人生に関わる心構えのある「本物のキャリアコンサルタント」を目指そうと、この5年間相談者の「キャリア相談」に関わっ
てきました。公務ではそういう考えで関わってきましたが、それ以外では関わりはイレギュラーで、キャリアコンサルタントの受験生が合格した後
に、転職を考えている方もおられてそういった方に関わらせていただいたケースが多かったです。(自身の資格と取得して、これからどう関わればい
いかの見本として相談される方も多かったです)
でも、この人たちは「転機」で上手くいく人たちが多く、お金を払って「キャリア相談」をする理由を、ある一人の人が、「自身の成長のために投資
することは重要!」と言っておられたのが印象的でした。このような考え方の人は、全体では少なく、また「キャリア相談」の意義を知らない人も
多く、またキャリアコンサルタント自身が理解していないことも問題のように思います。
人と関わることは、ただ知識やスキルがあるだけでは難しく人間力が問われます。では人間力とは? 私は、どんな人にも対応できる大きな器を持つ
ことだと思います。もちろん偏見なく、常に受け止める姿勢がなくてはいけません。そのためには、素直な心で何事にも臨まなければならないと思い
ます。
ウィリアム・ブリッジズの「トランジション(転機)」の中で、転機をホップ・ステップ・ジャンプと、跳び上がる前に、屈まねばならないと表現し
ていましたが、この次のステージが上手くいく鍵は、ステップの「屈む(かがむ)」ことにあると思います。
すなわち屈むとはグッと考えること。思いっきり考えること。これを独りで考えるより、誰かと考えをキャッチボールしてもらうことが、より考えが
深まるということ。実は、ここだけの話、人生が上手くいく人、賢こく生きる人はこれを知っていて実践している。まさに一流のアスリートは、コー
チやメンタルトレーナーなどと、伴走してやっていく。たぶん、キャリア(仕事)においても同じで、数年後にはこの考え方が主流になると思いま
す。今は、賢く生きる一部の人しか知っていないですが💦
というか、導けるキャリアコンサルタントが残念ながら、今は少ないかもしれませんが…
幸い私には素晴らしい仲間を得ることが出来ました。この方たちの多方面から捉えた情報を学習させていただき、今後の相談者のお役に立てるよう、
日々精進していきたいと考えております。
次週は、海外と比較して、なぜ日本人は「キャリア相談」の発想がないのかを考察したいと思います。