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「キャリア相談」の時間の概念? <月風さん紹介>
20251215 vol.51 10WILL代表 丹原 今年は、毎週月曜日にブログを掲載して参ります。
12月11日(木)、オンラインで10WILLサークルの新人研修の意見交換会を開催いたしました。
10WILLでは、新人研修としまして「キャリア相談」+「書類相談」の講座を受講いただき、その後、実践として1時間のキャリア相談と、若者の書類
(履歴書・職務経歴書)対応をしていただきます。7月にキャリアコンサルタントの実技面接試験をお受けになられて、合格後に何もしていないとい
う方が大半で、まして実技面接試験は15分ですが、それが1時間キャリア相談を、それも知らない方の対応を考えると皆さん少しプレッシャーはあっ
たみたいです。ですが、人事の仕事で面接をされていたり、管理職で部下と1on1面談をされている方は、まだ日頃から近しい仕事をされておられる
ので、プレッシャーはないでしょうが、全然関係のない仕事をされている方は、試験から数か月が経過して、クライエント(相談者)との関わりが、
大変だったようです。
15分の面接試験でもどう関わればいいのかと考えるところ、講義を聴いたからと言って、さあ1時間相談に乗ってください!と言われても、実際どう関
わればいいのか、確かに考えてしまうのもわかります。そんな多様なお仕事や経験をされている方々が、講義の受講と実践相談をされまして、先日オ
ンラインで意見交換会を実施いたしました。もちろん、新人の方はご病気かお仕事で参加したくても出来ない方以外は、全員ご参加になられました。
ところが、段々メンバーは増えるけれども、参加者は一定数。いつもの向学心の高い同じ方しか、残念ながら参加されません。私は主催者なので、毎
回参加して皆さんのご意見を聴いています。聴くと、本当に勉強になり、よくこれだけ素晴らしい方が次から次へとご参加いただけるもんだと驚き、
感謝しかなく、幸せな気持ちになります。
前回も新人のキャリアコンサルタントの方が、上手く関われたと思わないと言われると、クライエント(相談者)役は、いえいえ、とても心地よい時
間でしたと相違があるご発言をされることがあります。私は自身の経験も踏まえ、またキャリコンとクライエントの両方のご意見をお聴きする度に、
結局は相談者の気持ちに尽きると思っています。要はどんなにキャリアコンサルタントが上手くいった、いかなかったと言っても、結局クライエント
(相談者)が相談してどう感じたかと言うことです。いわゆる相談者が良かったと思わなければ、それはいくらキャリアコンサルタントが、理論的に
上手く関われたと言っても意味がないと私は思います。それが、1万人の相談をしてきた私の”答え”です。いわゆる相談者が主役だと言うことです。
ということは、どうすれば相談者が”良かった”と思ってもらえるのか?まずは、「しっかりと話せたー!そしてしっかりと聴いてもらえたー!!」と
満足感を与えることができたかどうかで、これを今回の実践で「1時間キャリア相談」を受けたクライエント(相談者)役が、その関わりが出来てい
ると感じた場合は、非常に良かったという回答をされておられます。
では、しっかりと相談者のお話を聴いた(傾聴した)後は?
ここで、今回新人研修のキャリコン役の宮里さんからのご意見も「では、1時間の配分について」対応することが難しいということでしたが、これが
確かに難しいところです。公務では、もし1時間で終わらなければ、次回も受けたい方は、そのキャリコンを指名することが出来て、何時間か「キャ
リア相談」を受けることが出来るので、相談者の問題の解決へと導く関わりが可能です。これが、お代(料金)が発生するとなると悩ましく、つい所
要時間内での対応を考えてしまい、相談者の満足度を下げてしまう関わりとなってしまう場合もあります。相談者が主役なのに、キャリコンが相談事
の対応自体に意識ががいってしまい、満足度が下がってしまうということです。ついキャリコンが誘導して提案して、そして解決することこそが「方
策の実行」で、一番重要であると、キャリコン自身が思い込んでしまうのです。あくまでも相談者が何を望んでいるのかを、しっかりと傾聴しながら
「掴む」ことこそがとても大切であるにも関わらずに。
そこで、最近「キャリア相談」メンバーの月風さんが、今までのお仕事を活かして、面接対策をご担当いただいた際に、まさにそのクライエントの
目標にしっかりと寄り添い、1時間では関わり(クライエントの面接への受け答え)が不十分ということもあり、「もしよければ、面接での質問に対
しての答え方を考えて、もう一度、面接対策を受けられてみては?」とご説明されて、クライエント(相談者)は、2週間後に再度、「面接対策相
談」を受けることにされました。そして見事ご本人の目標を達成することが出来ました。クライエントからお礼のメールが届き、月風さんと喜んだ次
第です。月風さんの経歴は、「キャリア相談」ページの自己紹介を、一読いただければ凄いことは一目瞭然。数十年秘書をされる中、大使の秘書時代
には宮内庁にも足を運ばれて職務をされておられた方なので、段取り力は抜群。だから、相談者も安心感を持って関わってもらえたのではと感じま
す。それに、秘書養成の講師などもされておられたので、逆に「キャリア相談」は指導的にならないかと心配されて、日々研鑽を積まれる姿勢にいつ
も頭が下がる思いです。
「もう理解した。わかったと思い込むことこそ」退化の始まりと自身に言い聞かせて、月風さんのように常に勉強し続けたいと思います。本当にあり
がとうございます。

